2. 私とラム肉 - 始点と発展 -
正直に言うと、私が、いつラム肉に出会い、どのような過程で好きになっていったのか、説明ができない。いつの間にか出会い、いつの間にか好きになっていた。まるで恋のようだ。
ラム肉との最初の出会いが思い出せない。
私は、大学進学のために広島を出たが、それよりも前にラム肉を食べたことはないとだけは断言できる。そのあとの記憶は曖昧だが、最も有力に思えるのは、2012年の初夏だ。大学の研究室時代に北海道の苫小牧の研究所に行く機会があって、そのときの振舞いバーベキューで初ラムを経験した可能性が高い。しかし特段の記憶がない。第一印象が記憶にないのだ。むしろ、そのときに姫竹も供されてそれが猛烈に美味かったこととか、なぜか研究所のガレージにビールサーバーがあったとか、同行したポスドクが巨大トラクターに乗ってはしゃいでいたことの方をよく覚えている。
続く記憶として、2012年の冬に北海道を旅行したときのことが挙げられる。そのときに訪れた焼き肉屋でラムを頼んだのは間違いない。美味しかった。残念ながら写真を残していない。でもこれが初体験でないとも断言できる。やはり僕はこれよりも前にラムに出会っている。
このあたりからラムが気になり始めた。そしてしばらくラムとの淡いつながりが生まれる。
当時、私は茨城に住んでいたのだが、カスミというスーパーでは、まれにラムのこま肉が売られていた。それまで目に入っていなかったけど、気になり始めるとラムのパックが見えるようになった。豚こまよりは少し高いけど、牛こまほど高くもない。フライパンでラムこまを焼いて野菜を炒めて、疑似的なジンギスカンのようのものを作っていた。
そういう日常は写真として残さないものだ。しかし、私は日々のメモを日記で残すという習慣を持っている。これまでのメモについて、ラムに関する記録をあさった。5件ヒットした。引用するが赤裸々な過去についてはここでは見逃してほしい:
2013/04/30 火
とりあえずZZを観る。だめだ,プルがかわいい。もう授業サボって全部見ようと決める。8:00くらいから酒を飲み始める。
昼頃,昨晩買ったラムが美味しかったので,再びとりせん*1。戻ってからひたすらZZ。17:00ごろ,ぜんぶ観終わった。
奨学金のネットでの申請の締め切りが迫っていたのでサテライト*2。21:00前に帰ってきて,酒飲みながらトマトソース作ってすぐ寝た。22:00くらい。
2014/12/09 火
8:00起床。よく寝たし酒も残ってないしで好調。しかしめっちゃ寒い。朝飯(モツ煮),いくらか雑務メール,豚汁作成。
焦点距離と撮像素子の大きさと画角の関係をまとめる。豚汁で昼飯にして,12:30ごろ研究室へ。日曜に洗ったフィルターをセット,試運転。
フィルターお手入れ方法をhikiに記載。Tがゼミで導出した,任意高度における沸点を復習。ゼミ準備ゼミ準備。22:00帰宅。ゼミ準備。
ラム肉とタマネギを炒めてアテに酒。ゼミ準備。まだ終わってないけど2:00閉店。最近スライド凝り過ぎですよ。3:00就寝。
2015/07/01 水
12:00起床のつもりがうっかり16:00起床。昨日作った常備菜で米を食う。シソの醤油漬け美味え。妙に眠い。19:30ごろ、暗くなってきたのでカスミへ。
昨日買えなかったいくらかの材料を購入。あと、3割引くらいだったけど寿司も買った。帰宅。寿司美味い……。酒飲みつつぼんやりネット。眠い。
何かしなきゃと思って、23:00くらいからバックアップルールの制定、バックアップの実行など。それから来週の東京行きでビジホが使えるのではと色々と検索。
寝ますかねと思ったが、肉が食いたくなったので、カスミで買った半額ラム肉を野菜とともに炒める。美味い。6:00ごろ寝ましたかね。
2015/10/23 金
- ラム肉けっこう好き。牛>=ラム>豚=鶏って感じ。
2016/02/03 水
8:00に目が覚める。しばらく布団待機。10:00起動。家事。11:00出発。修論かりかり。16:00ごろ提出。お疲れさん。ゼミ。Nさんが恵方巻きとか買ってきてくれて、
M・M・N・Kとで食べつつ雑談。20:30ごろ帰路に立つ。トライアルで買い物。帰宅してザッと酒を入れて雑務。ラム肉おいしいです。0:00ごろ寝る。
ラムとの淡い関係はその後もしばらく続いた。
私は2016年3月に大学院を修了し、4月に就職をした。しばらく新潟にいたが、11月に異動し、1年半ほど東京の東中野に住んでいた。マンションの目の前にマルマンストアというスーパーがあって、ここではラムの切り落としがほぼ常設で売られていた。相変わらず、野菜とたれとで炒めて疑似ジンギスカンをよく作っていた。このスーパーには、まれにラムのタンも売られていて、これも好きだった。食感は豚タンに似ていて、味はラム。ラムタンはそれ以降 食べることができていない。また食べたい。
このあたりで、「俺はラムが好きだ」とはっきり意識した。そう気付くのに、推定的な出会いから言えば4年かかった。
もっとちゃんとしたラムを食べてみたくなり、2018年12月、インターネット肉屋でラムのスペアリブを頼んだ。
*
「ラムってどんな味なの?」と、ラム未体験者に訊かれたとしても、うまく答えられない。それは、「豚ってどんな味なの?」と、豚未体験者に訊かれれるのと同じことだ。
「……なんかこう、ミルキーというか」「……草っぽいというか」そういう曖昧なことしか言えない。好きであるがゆえに、どうして好きなのかをかえって説明できない。
*
そして、時間は飛び、2019年7月。私は北海道の大樹町に居た。
さすがの北海道である。ジンギスカン用のラム肉をいつでも入手することができた。基本的には平日は食事が提供されたが、休日は各自で食事をする必要があった。他の肉には眼もくれずにラムを食べまくった(同じくらい魚介も食べたが)。
炭火で行うバーベキューでも、肉は、タレ付けのラムだけだった。ビールとともに、狂ったように食べた。考えてみると、正式なジンギスカンって俺食べたことないなと気付いたけど、炭火で焼いたラムの美味さの前にその気持ちは掻き消えた。
そうして、ゆっくりと沈み込んでいくように、僕はラム肉の沼に膝くらいまではまりこんでいった。それは悪いことではない。美味いと感じる食べ物が多いことはよいことだ。北海道から戻って、そのまま何もなければ、僕はこのラム沼にこれ以上は浸かることはなく、「俺、実はラムが好きでさー。あ、ほら、ここのお店、ラムあるから頼んでみようよ」と弱うざ絡みする程度のラム好きに収まっていたかも知れない。
だけど、大きな転機が訪れる。ニュージーランドに渡航することになったのだ。しかも、主に羊肉を扱う精肉工場で働くことになったのだ。
ここから私は変質的なほどラムにのめり込んでいく。頭まで沼に沈んでしまった。
1. 私とラム肉 -現状と展望-
私はラム肉が好きだ。豚・牛・鶏・その他の肉と比べても、飛びぬけて羊肉が好きだ。その理由は未だによく分からない。前世が遊牧民だったのかも知れない。
ところで、私はいま、広島県の安佐北区という地域に住んでいる。街といえるほどではないが、田舎といえるほどでもない、市街地と山との中間あたりである。
かつて東京に住んでいたころは割とスーパーでもラム肉が売られていた。
かつて北海道に住んでいたころにはジンギスカン用の肉を気軽に買うことができた。
かつてニュージーランドに住んでいたころには憧れのラムレッグの丸焼きを作って食べることができた。
広島、特にこの微妙な田舎に戻ってきてから、ラム肉を食べる機会がとんとない。
近隣のスーパーをめぐってラム肉が販売されていないか精肉コーナーを見て回るが、ない。ほんとない。地域の精肉店に問い合わせてラム肉の取り扱いがされてないか訊ねたが、してない。市街地の方のイオンまで行けば手に入ることがわかったが、どうにも遠い、ひょいと気軽にいける距離ではない。サイゼリアでラム肉の商品が出始めた情報はもちろんキャッチしている。しかし、広島ではサイゼリアは市街地にしかない。いずれにしても遠い。通販でラム肉を入手することもできるが、やはり通販ではどうしても値が張る。そう気軽に買えるものではない。
ラム肉が……食べたい……。
そして、1つの策を採ることにした。
近隣のスーパーで最も食肉に力を入れているスーパーに、ラム肉の取り扱いを依頼するのだ。そのスーパーの名前はノムラストアーという。
とてもいいお店だ。生鮮食品が強い。肉・魚介・野菜、近隣のスーパーでは見られないものも多数に取り扱われていて楽しい。
肉写真ばかり挙げたが、魚介も強い。かつての冬の時期に殻付き牡蠣が10個200円で売られていて、正気か?と疑ってしまった(おいしかった)。あと、Google Mapで口コミをつけたらすぐ反応を返してくれるのもうれしい。
さて、このノムラには、「ノムリン『元気BOX』」という目安箱みたいな制度がある。
そこで、この手紙を入れることにした。
怪文書みたいに見えてきたが、虚偽となる情報は一切ない。これをノムリンBOXに投書してみようと思う。
まずは、ここからだ……!!
ちなみに、
- エブリイというスーパーのお問い合わせ窓口に「ラム肉取り扱って~」と依頼をしたことがあるが、特に返信はなかった。
- この質問したの俺です。
ファミマの麻辣花生で辣子鶏を作ろう。微妙だった!
はじめに
ファミリーマートに麻辣花生(マーラーピーナッツ)という商品が、……かつてあった:
https://www.family.co.jp/goods/snack/5020270.html
URLを残していたけど、もう売られてないらしく、リンクが切れている。
こういう商品だ:
大切りの乾燥揚げ唐辛子とピーナッツとが花椒の香りをまとっていっしょくたになっている。かなり花椒の香りが強い。芳香剤の一種かと思うレベルである。うまい。
これを使って、中国は四川の辣子鶏(ラーズーチー)を作った。あんまり美味しくなかった。
終売した商品で微妙な出来の料理を作ったという虚無みたいな思い出をインターネットデブリとして放出する。
辣子鶏とは
鶏肉と唐辛子と花椒とかを炒めた中華料理。おいしい。
僕はかつて東京で働いていた。当時働いていたビルの中華料理屋がお昼に500円弁当を売っていて、そのラインナップに辣子鶏があってその存在を知った。辛くてオイリーで白飯もりもりで大好きだった。花椒が食べにくいのが玉に瑕。
唐辛子や花椒はより分けて食べるものだったのか……。ぜんぶ食べてたよ……。
麻辣花生・愛宕ビル・中華一番。
色んな記憶が混ぜ合わさり、僕は辣子鶏を作ることにした。
微妙だったよ!
めっちゃ美味そうなんだが、第一にピーナッツの食感が悪い。硬い。カシューナッツだったらだいぶ良くなってたと思う。花椒の香りはいいものの、唐辛子の辛味が全く鶏に移っていない。というか、見た目は凶暴なくせにこの唐辛子、直に食べても大して辛くない。いいとこ、鶏のピリ辛中華炒めだった。
もそもそっと食べ終えた。
おわりに
おいしい中華屋さんに行きたい。ちゃんとした辣子鶏たべてみたい。
酔心抜刀術 兄弟之噺
# 起
夕刻、私と酒を飲んでいた兄は、不意に黙りこみ、片の掌で口元を覆うと、四半刻ほど固まっていた。このように兄が己の世界に入るのはいつものことである。そのあいだ私は酒を進めていた。囲炉裏の火が揺れていた。
ふいに兄が意識を取り戻した。
「小三郎」
「はい」
「俺は、狭間幻鏡流の奥義を会得したかも知れん」
「はい」
毎時の戯言なので受け流す。
「出るぞ!薪でいい!薪を投げろ!」
「……はい」
兄は、業物・景虎を取り上げ庭に躍り出ると、すぐさま抜刀し、脇に構えた。私も猪口を持って付いていく。
庭へと出ると、小春の夜の折であり、いい草の匂いがした。これから育つ若草の匂い。
その気持ち良い匂いに、私は、一時、我を忘れて空を見上げた。夜空に浮かぶ月は満ちている。空は遥かに澄んでおり、明日は晴れではないかと思われた。
目を戻すと、兄弟子である次郎兄は、宵闇の中で刀を振り回していた。いつの間に脱いだのか、兄は、上半身を裸にしている。隆々たる身体から蒸気が上がっている。満月のためか、思いのほか明るい野外に、景虎が輝いていた。
……正直、面倒くさい。
我々は、昼から酒をやっていた。浪士は暇なのだ。私もそこそこ酔っていて、いまいち視界がおぼろであった。
「薪!薪はまだか!」
兄がうるさい。
誓って言いたい。このとき私が酔っていたのは確かであるが、兄も、間違いなく酔っていたはずだ。だから私は、まあいつものことだと思って、兄に向けて薪を投げ上げたのだ。
# 承
"奥義を会得した"。
我々の酒宴の終盤に差し掛かると兄はいつもそう言い出し、刀を携えて庭へ出る。私にも外に出てくることを命じて、決まって、薪を投げさせた。なんということもない、酒に酔って気の抜けた太刀筋で、私が投げ上げた薪に斬りかかり、かろうじて木っ端を飛ばすだけ。特に形を変えていない薪が地面に落ちて、数秒、兄は固まる。そして、
「寝る」
とだけ私に告げ、部屋に入ると、確かにそのまま寝る。兄にとってこれは入眠の儀式なのかも知れない。
# 転
今回も、私は、何気なく薪を投げ上げた。
ああ、早く終わらないかな。小屋の酒を取ってきたら怒られるかな。
ひゅおう、カココン
空中に鳴いた音に兄を見ると、兄はすでに刀を鞘に収めており、私が投げ上げた薪は、4ツに割れ、地面に落ちていた。
「酔いも醒めるような」という表現があるが、それがまさにこの瞬間だった。理解が及ばない事象に立ち食わすと、人体は、"酔い"などという些末な身体の異常を打ち消すことができるのかも知れない。
兄は、仁王に立ち、己が4ツ割にした薪を眺めている。月光に浮かぶ薪の断面はなめらかで、兄の抜刀術の精密を映し出していた。
私は、何も言えなかった。
正直に言うと、よく見てなかったからだ。
カココンという音がしたから、私が飛ばした薪を兄が二回斬ったのだと思う。実際、そこに4ツ割の薪が落ちている。そうだとしたら、これは確かに、狭間幻鏡流の奥義に達しているかも知れない。空中で薪を斬れるか?それも2回も?いや、おかしいでしょ。
とんでもない出来事に立ち会った――。
# 結
「小三郎」
「……はい」
ちょっとこの人やばいなと思い改めて、私は努めて冷静に応えた。
「俺はこれが狭間幻鏡流の奥義じゃないかと思う」
兄が、鬼の形相で言う。兄の機嫌を損ねないためだけに、私は神妙に「そう思います」という顔をする。できていたと思う。
「俺はこれが奥義ではないかと思う」
2回言うな。
「お前にも伝えておこうか」
いや、いいよ、いいですから。私ちょっと酔い醒めましたし、ちょっと怖くなってきました。
「狭間幻鏡流は"空の呼吸"が重要なんだ」
やめて、教えないで、怖い。
「まず、体の横につけるように、かたにゃ……、刀を構えるんだ」
うん?
「それから、いたたちめ……、一太刀目は空を割くように。それから、ふたたちみゃ……は、こう……、闇を裂くように……」
なんて?
「……兄さま、酔うておられますよね?」
問わずにはいられなかった。
「いや、酔ってはおらん。酔ってこの奥義を執り行えようか」
奥義っぽいもの見せられた手前、文句が言えない。
「しょ、正直に申し上げまして、兄さまは素面であるとしても、私は酔うております…!
申し訳ございませぬ…! また明日に伝授していただけませぬでしょうか……!」
精いっぱい取り繕う。
「小三郎、酔うておったか。しょれ……、それならば俺ももう眠るとしよう」
しょれって言った?
まあいい好機だ。手元の猪口の酒を飲み干し、盆の上に置く。
「はい、もう床に就きましょう」
廊下に上がった兄の目が光り、刀の光が閃く。
剣筋がまったく見えなかった。おそらく、狭間幻鏡流 秘伝・花落線剣。私に見せてくださったのか。兄が剣に手を懸け動いたと思った瞬間、気付いたときには兄は刀を収め、私の後ろを歩いていた。そして、私の猪口が、無数の切り口をともなって割れていた。この数瞬のあいだに兄が斬ったのだ。すさまじい。すさまじいけど、なんで俺のお気に入りの猪口を割ったんですか。
兄は、
「寝る」
と告げると部屋へと入っていった。
私は、明日から酒を控えようかと思った。この人と過ごすの怖い。
メルカリで小物(本とかTシャツとか)を売ってみたい人へのチュートリアル
簡易まとめ
売りたいものが小物(A4サイズの封筒に収まるサイズ)なら、梱包も発送も簡単だ。それより大きいものを売りたい人は別途に調べてほしい。
梱包:
茶封筒に品を入れるだけでいい。100均の10枚セットの封筒とかで全く問題ない。
発送:
セブンが近所にあるなら問題ない。レジで「これメルカリで送りたいんす」と言えば、滞りなく理解してもらえる。
はじめに
リサイクルショップにいろいろ売りに行っても二束三文だし、メルカリ興味あるなー、とずっと思っていた。でもメルカリってよく分かんないし、なんか怖いなーとも思っていた。
売れますし怖くないですよ、メルカリ:
- ブックオフとかに売ったら10円くらいだっただろう、「英文会計用語辞典」が400円で売れた。
- これを買う人いるのか? って出した使い古しの灰皿も300円で売れた。
- 弟から譲り受けたけどこれ着ねえなと思ったジャケットも2,700円で売れた。
もうちょいまとめ
メルカリのアカウントを作る方法とか、売り上げ金を銀行口座に移す方法とかまでは書かない。
私自身がメルカリに対してどういうハードルがあったか考えると、売れた品を どう梱包すればいいのか と どう発送すればいいのか、 この2点が分からなかったことだと思う。
この2点も突き詰めるといろいろ面倒くさいのだが、売りたいものが小物(A4サイズの封筒に収まるサイズ; 本とかTシャツとか)である という前提を立てて、簡易なチュートリアルを書く:
1.
まず、100均とかで茶封筒を買ってこよう。10枚セットで100円とかのものでいい:
2.
売れた品を封筒に入れて、封をしよう。セロテープとかで留めればいい。
3.
メルカリアプリで「らくらくメルカリ便」を選んで、バーコードを表示して、近所のセブンイレブンに行って、「これをメルカリで送りたいんす」と言おう。
3のステップについては公式サイトの記事を貼るが、ともかく、レジで「メルカリでお願いします」と言えば、あとは店員さんに指示されるままでいい:
ぶっちゃけこれだけだった。
もうちょっと言うなら、
- 商品は、雨濡れに備えて、ビニール袋に入れてから封筒に入れた方が親切。
- さらに親切にするならぷちぷちとかに包む方がいいかも(私はやってない; ぷちぷちは100均とかで買える)。
- 「ご購入ありがとうございます!」的なお手紙を入れる必要はない。
「それでも心配……」という方は、最近はセブンにメルカリ専用の棚があって、こういうクッション付き封筒も売られているので、これを使うのも手です。2枚で70円くらいだったはず:
おわりに
まだ取引20件のぺーぺーですが、梱包については割と雑だと自分でも思ってるけど今のところ「よい」評価だけ付いてるので、まあこんなものでいいんじゃないかと思ってます。
あとそうだ、最も安い郵送方法(「らくらくメルカリ便」)でも195円かかるため、送料を自己負担するならば、そのあたりも考慮して値付けしよう。
大きい肉をオーブンで丸焼きすると幸せが訪れる - ローストチキンを焼こう2羽ほど
はじめに
僕には3つ下の弟がいて、先日、弟が昼飯に誘ってくれた。「めっちゃおすすめの品があるから食べてくれ。おごってやるから」と。
ココスの「王様のローストチキン(¥990)」というメニューだった。
これ:
※ (追記)どうやら、2020年10月下旬のメニュー更新で消えてしまったようだ。近所のココス2件に問い合わせたから間違いない。
すごいな。手羽付きの鶏四半身が鉄板に乗ってやってきた。迫力があった。"大満足の270g!"と公式ページにある。大満足した。
弟は、ソースとして"マスタード&マヨ"を選んだ。
「これが最強だから」
最強だった。鶏はマスタードとマヨネーズで食べるべきだ。
骨付き鶏肉を軟骨まで食べきる父親の元で育ったおかげで、我々兄弟が鶏肉を食べると最小限の骨しか残らない。「ここまで食えばこいつも満足だろう」と、食後に述べあうことが儀式のようになっている。
「やっぱ美味いわ。俺、肉だと鶏が一番好きかも知れん」
「マジか」
弟には何かと世話になっているからここらで恩を返しておこう。
「それなら近々、ローストチキン作ろうか? 鶏まるまる一羽で」
「神?」
そうだ俺が神だ。
肉ギャラリー
前年の9月まで北海道で農作業してました。1つ前の記事も見てください:
その後、2019/11から2020/02までニュージーランドに渡って、精肉加工工場で働いてました。ニュージーランドの思い出は未だにいまいち消化できてないので、この際は置いておく。ともあれ、現地では、基本自炊で調理機器もあって、塊肉が容易に手に入る環境だったから、よく肉を焼いた。
大きい肉を焼いた思い出を貼る:
「でかい肉を焼くと人は幸せな気持ちになる」という知見を得た。今年の2月に帰国して、それに合わせて前会社も辞めたのだが、巨大な肉を焼くのは楽しいという経験は残った。実家にはオーブンレンジがあるため巨大な肉を焼く経験を活かすことができる。
よし、焼くで焼くで
とりま丸鶏が要る
ローストチキンを作るためには丸鶏が必要だ。羽がむしってあって、首と内臓とが抜かれた丸々の骨付き鶏肉だ。大きいスーパーの精肉コーナーにたまに並んでいる。そう高価でもない。1羽1,000円くらいだったと思う。近場のスーパーを順々にめぐっていく。なかなか見つからない。
めぐったスーパーマップ:
……おかしいな、どこにも売られてない……。「精肉棚の鶏コーナーの端っこあたりに並べてある、ビニールパックで真空梱包された丸鶏」の映像は僕の脳の中に確かにある。
あ、ハナマサで見たのか? 茨城・東京に住んでいたころはハナマサでよく買い物をしていた。そうかも知れない。ハナマサに行くのが安牌か。調べてみたらハナマサは広島には出店していなかった。ぐおあ。
スーパーを7軒めぐってようやく気付いた。俺が丸鶏を見たのはクリスマスの時期だったんだ!! あの時期だったからスーパーに丸鶏があったんだ!! 脳が若返るようなアハ体験があった。
脳がパリっとしたものの、しかしそうなるとこれ以上スーパーを探索する意義は薄い。
それなら肉は肉屋だ。それなら肉屋に発注しよう:
国道191号線の可部中央交差点を西に折れ、200mほど直進すると、向かって右手に精肉店がある。「旭屋精肉店」だ。何度も通っている道なのに、ここに肉屋があることすら気づいてなかった。ニュージーランドから帰国して、国際免許証を返納するために最寄りの警察署に向かっているときに初めて存在を知った。精肉に向かうセンサーがまだ過敏だったのかも知れない。
電話をかけて、お肉の注文ってできますかね? と訊いてみる。できますよー! と、気のよさそうで、僕より20くらい上だと思うお姉さんが答えてくれた。ローストチキンに使えそうな丸鶏を2羽 注文したい旨を伝える。ちょっとお時間いただくけどいいですかね、ってことで、ぜんぜん急いでないんで1週間後とかで大丈夫ですー、と答える。
丸鶏お出迎えからの観察
というわけで1週間後に2羽の丸鶏を手に入れた。
つつがなく取引は完了した。丸鶏2羽を受け取って電車で帰宅した。
冷凍だった。即日で焼くつもりだったが気持ちがしおれた。冷蔵庫に1日置いて解凍する。
1日明けて上手く解凍された。どうせなので観察してみよう:
ちなみに、この大きさで1.2kgくらいでした。2羽で2.4kgぐらいの2,500円だった。100g100円くらいか。
下準備と詰める具材と
弟は野菜が嫌いだ。彼の好みは肉・炭水化物・脂である。高2くらいの味覚してる。
つまるところの最適解はこれだ:
ガーリックライスのレシピはこのサイトのものを借りた:
もう1羽には普通に野菜を詰めた:
このサイトのレシピを参考にさせてもらった:
あと、首を残したままだとややキモかったので切り落としてスープにしました:
ああ、あとそう、丸鶏の腹腔の容積ってどれくらいなのか? と気になって水を入れてはかってみたのですが、数値をメモってなかったので忘れました。残ってる写真的には750mlくらいなんじゃないかと思う:
焼くぜ焼くぜ
丸鶏の準備ができた。ブロッコリー・じゃがいもをゆでて切り、またプチトマトを切り、鶏のまわりにもりつける。
焼けたぜ焼けたぜ
230度で40分ほど焼きました:
以上が野菜を詰めた方の鶏で、いわば試金石でした。本命の、ガーリックライスを詰めた鶏がこちらとなります:
最後に豆知識: ガーリックライスや野菜を詰めたはいいけど、これって何? 尻から掻き出すのか? と心配してましたが、家庭にある普通の包丁で焼きあがった鶏を縦方向に両断することは容易でした。ざくっといけます。
おわりに
家族全員、大変に満足することができました。丸鶏が2羽あると5人家族で腹いっぱい食べることができます。弟氏もご満悦で作った甲斐がありました。
丸鶏の入手経路が確保でき、自宅にオーブンレンジ的なものがあれば、作成はさほど難しくないのでローストチキンおすすめです。特にガーリックライスいいですね、これ重すぎるんでは? と下準備のときには思いましたが、鶏の脂がしみたガーリックライスの美味さはとてつもなかったです。
北海道の大根農家で4か月ほど働いた記録
はじめに
2019/06まで無職してたんですが、高校の同期が所属する会社に拾ってもらって職を得ました。
この会社:
コピーネは農業関係の会社で、土壌の病原菌の解析を行う業務が半分、人手の足りない農家さんちに人材派遣する業務が半分。後者の業務として、私を含む3人が、2019/06/25から2019/10/15まで、北海道の大樹町という地域の大根農家さんちで働いてきました。
この農家さん:
... 「畑の真ん中だより」というブログが濃密で読み応えあります。
無事に任期を満了して実家に戻ってきた。記録を残しておこうと思う。
仕事内容
農家さんちで働くとなると、たいていは畑での作業になるらしい。収穫とか除草とか。
ここでの仕事はちょっと違って、ほとんどは選果場での作業だった。ここの農家さんは敷地内に選果場を持っている。収穫された大根を洗浄・選別・箱詰め・保存するための施設だ。
早朝に収穫された大根がこの選果場に運ばれてくる。運ばれてきた泥付きの大根はウォッシングマシーンに投入され洗浄される。洗浄された大根はコンベアに並べられ、出荷可否の選別を受ける。人の目チェックの手作業である。小さすぎる・大きすぎる・曲がっている・根が二股以上に分かれている・痛んでいる・虫食いがある・穴が空いている、こういう大根は廃棄される。出荷可と判断された大根は、サイズ別に等級を振られて、箱詰め・梱包される。等級の振り方は重量で決まる。M・L・2L・3Lの4段階の基準があるようで、コンベア上に設置されている重量計がその判別を自動的に行う。
この一連のライン作業を、13,4人がそれぞれ持ち場について回していく。
私の仕事は、収穫されてコンテナに詰めてある大根をウォッシングマシーンにひたすら投入していく、というものだった。
ウォッシングマシーンは2レーンある。投入役2人と補助役1人のスリーマンセルで作業を行う。ブルーのフレックスコンテナ1基には約400本の大根が入っている。1日に処理するコンテナはだいたい60基。つまり、1人あたり30基、400本×30基=12,000本の大根を持ち上げてコンベアに置けば、その日の仕事は終わりである。
始業は8:30。まず1時間45分ラインが稼働し、15分休憩。そののち1時間30分ラインが稼働し、1時間の昼休憩。コンテナの数やラインに就く人数に依って終了時刻は前後するが、おおむね、15:00には選別作業が終わる。それから45分くらい掃除して解散である。実労働は6.5時間くらいだ。
基本的に週6日稼働の1日休みだった。これは事前に通告されていた通り。ただし、お盆休みや、大根の生育状態が良くないとか、台風で出荷の船が止まるとか、そういう理由で2,3連休が挟まることもあった。基本は日曜が休みということだったがずれることも多々あった。農家さんでの仕事なので仕方ないだろう。ちなみに、農家さんちで仕事をする場合は「雨が降っていたら休み」という感じで休日が決まるケースもよくあるらしいが、ここでの仕事は屋根の下で行うため天候は関係なかった。
「おもしろい仕事でした?」と聞かれたら、……いやまあ……おもしろいとは言いがたいが……だってずっと大根持ち上げてコンベアに置くだけだし……、悪い仕事ではなかったと思う。作業しながら3人で喋ってもいいし、黙ってやるなら考え事もできる。食べ物という人の生活に欠かせないモノに関わっているのだ、という気位も持てる。
個人的には「純粋な肉体労働」が新鮮だった。
無職になるまで3年くらい私はSEをしていた、完全なるデスクワークだった。ここでの仕事の最初の1,2週間、業後にはもうバッキバキに疲れていた。これまでにないほど腹が減る、それゆえにめっちゃ飯を食う、なのに1ヶ月で3kg痩せた。65kg→62kg。それでも体は慣れていくものである。だんだんと筋肉が付くのだろう、徐々に疲れないようになった。現在の体重は64kgだが、62kgからの2kgの増分は筋肉だと思われる。ここでの仕事を終えた今、明らかに、ここに来る前よりもシルエットがすっきりした。さらにいえば、どう考えてもSE時代よりも健康になっている。慢性的な体調不良がたたって前職を辞めた私としては「こういう健やかな暮らし方もあるんだな……」と思ってしまう。
日々の暮らし
寝泊まり
この農園には2つの寮がある。それぞれ、新寮・古寮と呼ばれている。
新寮の2Fには、ユニットバス付きの個室が6つあり、社員およびアルバイトを6人まで収容できる。1Fには会議室と食堂とキッチンが併設されている。
古寮は1階建てのプレハブ小屋で、共用のリビング・風呂・トイレと、3つの個室を有している。
我々3人は古寮で寝泊まりすることになった。新寮には朝早くから収穫に出る社員さんも寝ているから19:00-20:00には電気が消えてみな眠りに就く。新寮から離れている古寮は委細に関係ない。リビングでよく酒盛りしてた。
通勤
選果場も寮も敷地内にある。寮から選果場まで徒歩30秒くらいである。通勤という意味ではなんら不自由はなかった。敷地内に寮があるというのはけっこう珍しいみたい。そういう意味では非常に恵まれた職場だった。
食事
仕事のある日は朝昼晩の3食が提供される。朝ご飯は、新寮の食堂の冷蔵庫から好きな物を取り出して食べるスタイル。昼ご飯と晩ご飯は、大石さんちの親族であるFさんが作ってくださる。美味しいんだこれが。
農家さんちらしく、レシピは野菜を使ったものが多い。1週間の献立をメモしてみた。こんな感じ:
7月21日(日):
- 昼: 炊き込みご飯, 味噌汁, 茹で野菜に鰹節のせたの
- 夜: 米, 味噌汁, 茹で大根に肉みそかけたの, きゅうりとカニカマの酢の物, 南蛮味噌
22日(月):
- 昼: 米, 味噌汁, サバ味噌, 白菜と豚肉を煮たの
- 夜: 米, 鮭汁, 切り干し大根の煮物, マカロニサラダ
23日(火):
- 昼: 米, 味噌汁, 鶏のから揚げ, きゅうりとわかめの酢の物
- 夜: 米, 味噌汁, 青椒肉絲, シーチキンとトマトのサラダ
24日(水):
- 昼: 米, 餃子スープ, サンマ, おでん
- 夜: 米, 味噌汁, 酢豚, コロッケ
25日(木):
- 昼: シーフードカレー, カニカマとトマトのサラダ
- 夜: 米, 味噌汁, 豚肉と大根の煮物, もやしナムル
26日(金): 選果場お休み
27日(土):
- 昼: 米, 味噌汁, さんまの煮つけ, 切り干し大根と豚肉の煮物
- 夜: 米, 味噌汁, 豚肉と白菜の煮物, きゅうりの酢の物
28日(日):
- 昼: 米, 味噌汁, とんかつ, ポテトサラダ
- 夜: 米, 味噌汁, 豚皿, 野菜の何か
29日(月):
- 昼: 米, そうめん, 手羽大根, 漬物
- 夜: 米, 味噌汁, とんかつ, きゅうりとカニカマの酢の物
選果場が休みの日はFさんもお休みなので、おのおの生き延びる必要がある。
気候
大樹町は、北海道の道東に位置する。あのあたりって涼しいらしいねという想像のとおり、夏でも過ごしやすい場所だった。8月初旬の1週間くらいだけは気温も30度まで上がり、選果場も蒸して危うく熱中症になりかけたけど、それ以外は 本州の気温 - 10℃ くらいで気持ちよく過ごせた。だってお盆の時期でこれだもん:
10月に入ってからは朝の気温が1桁で、最終日の10月15日あたりに至っては氷点下だった。暑いのが嫌いな方にはうってつけの地。
町までは遠い
この農園は、大樹町の中心から10kmくらい離れている。遠い。その道すがらに商店はない。畑と牧場しかない。町まで出れば、スーパー・コンビニ・ドラッグストア・ホームセンターなどの店があり、暮らしに必要な物品は問題なく揃う。町まで出るためには車なりバイクなりがないとなかなか不自由する。自転車(貸してもらえる)で町まで出られないことはないが片道40分くらいかかる。2回だけ自転車で町まで出たが、……なかなかしんどかった。仕事仲間のなかには、1日の仕事が終わってから自転車で町まで行く剛の者も居た。すごいなと思った。
ネット環境
(新寮の事情はよく分からないけど)古寮にはネット環境がなかった。WiMAXルータを使っていたから持っていこうと思っていたけど、対象エリア外だった。携帯の4G回線は(ちょっと弱いけど)入るので、通信上限を上げてなんとかした。
おわりに
もっと詳細に書きたいが次の仕事まであんまりヒマがない。ぼつぼつ追記するかも。
この農家さんは、毎年、シーズン(6月下旬~11月中旬)が近づくとバイトの募集を出しているようです。北海道で農作業してみたいという方はエントリーしてみてはいかがでしょうか。サイトのリクルートページに募集が掲載されます:
その他、北海道での生活はFacebookにもろもろ投稿しています。公開の設定にしているので、気になる方は眺めてみてください:
https://www.facebook.com/profile.php?id=100034555892596
【珍しいものを食う】広島産鹿肉のステーキと燻製
鹿肉のブロックを手に入れた
先日、広島の三次に位置するトレッタみよしという施設に遊びに行った。そのときに、現地で狩猟された鹿のモモ肉冷凍ブロック600gを購入した。
今日はこいつを調理していきたい。半分はステーキにして、半分は燻製にする。
下準備
冷凍ブロックなのでまずは解凍を行う。ネットの記事を参考にして、氷水を張ったボールで時間をかけて解凍する。
氷が融けたら追加して、と繰り返し、4時間ほどで概ね解凍された。パックから取り出して分割する。
薄く切った肉をステーキにして本日の晩飯として供する。塊と切れ端はいったん塩蔵して後日に燻製として処する。
鹿肉ステーキ
うえっへ、今日はステーキだ。しかし、モモブロックだと了解して買ったが、マジ赤身だな、脂肪分が見当たらない。
鹿の肉は淡泊で好みが分かれるらしい。トレッタみよしには冷凍の猪肉も売られていたが、鹿と比較すると、猪は豚に近く万人に愛される味だと言う。"山賊ダイアリー"を読んだから俺は詳しいんだ。
まあいい、猪はいつか食べたことがある。いつ食べたかも味も覚えてないけど。今日はこの鹿に集中しよう。
手順は、牛肉のステーキと同様だ。塩と胡椒を肉に振りかけ、薄切りのにんにくを低温で暖め、強火で肉の表面を焼いたのち、弱火で火を通していく。冷凍されてたから大丈夫とは思うけど寄生虫とか怖いのでがっちりウェルダンにする。ステーキを取り出したフライパンにバターを溶かして、醤油と赤ワインを加え、上手いことソースを作成する。よろしい。小さいバターを載せ、クレソンの葉を添えて、鹿肉のステーキ完成である。
さて食べよう。
総評すると、"すげー美味いわけでもないし、すげー不味いわけでもない" という評価に困る味だった。赤々しい肉だから、血やレバーの風味がするかなと思ったけど、それほどでもない。かすかにはする。脂肪分が薄いから添えたバターとの相性がいい。なん……だろうな……。嫌な風味というほどではないけど、野性味はある。牛とか豚とかとはちょっと違う臭みがある。種が違うんだからそりゃそうだが。。。
肉質は、思ってたよりずっと柔らかい。なんだろ、抵抗なく"バラける"という感じ。繊維質なのかな。少なくとも、顎が疲れるということは全くない。
いや、不味くはないんだ……。なんかこう、……微妙なんだ……。ぜひまた食べたい! という感じではないな……。
鹿肉燻製
ステーキはちょっと俺の好みではなかったかな……。相性ってあるよね。
続いては燻製だ。ここのレシピを借りた:
残りの半身にフォークを突きさしたのち、ジップロックにつめて、ソミュール液に漬ける。
これを4日間ほど冷蔵庫に安置した。日数は適当です。4日後、液から肉を取り出して、塩抜きのために水没させて1時間ほど待つ。ここで塩抜きが不十分だとかなりしょっぱくなってしまうとのこと。端を少し切って、レンジでガッと火を通して食べてみる。おお、いいじゃないか。黒コショウを強めに効かせたのがよかったか、いい感じのスパイシー感がある。キッチンペーパーで表面を拭いて、ラップせずにふたたび冷蔵庫に入れて乾かす。
そうして鹿肉はこうなった。ちょっと赤みが薄らいだ感じ。
さて燻していこう。塊の方を下段にセットし、切れ端の方を上段にセットする。焼いてる途中に肉汁がチップに垂れると肉に酸味が付いてよくないらしい(山賊ダイアリーより)。今回は無視した。
15分ほど燻したところで、切れ端とウインナ―を取り出す。塊肉の方は15分では火が通らない感じがしたので、さらに15分燻した。
そうして取り出しましたるはこちら:
もし火が通ってなかった場合は、薫香はもう付いているから、グリルとかトースターとかで熱を入れればいいらしい。今回はこれでよさそうだ。
粗熱が取れたら、さあ食べてみよう。
おお、いいぞ、俺はステーキよりもこっちの方が好きだ。薫香と香辛料の風味が、鹿の淡泊かつ若干の獣くささと合っている。……合っているのだが噛み続けていると、やはり鹿っぽさが勝ってくる。かすかな血感と、かすかな(あまりいい方向ではない)草っぽさ…? 珍味という感じだ。3,4枚いただいたらそれ以上はいいです、となった。けっして不味くはないんだ……。
もうちょいがっちり香辛料を効かせた方がよかったかも知れない。……と思ってレシピを見返したら、塩抜き後にニンニクと香辛料を塗りこむ工程を忘れていた。しまった……。
燻製セカンドチャレンジ
ちなみに、ついでに、6Pチーズ・ウインナー・厚切りベーコン・鮭の切り身も燻製にした。
- 6Pチーズは、前回 と同様に、安定の美味しさ。
- ウインナ―は、風味はよくなったものの、中身の美味さが勝ってそう強まらなかった。
- ベーコンよろしい! これはとても美味い。もとより3倍くらい美味しくなった。
- 鮭はちょっと切り身が厚すぎた。表面は確かに薫香が付いていて美味いが、中身は普通の焼き鮭になってしまった。ただの焼き鮭ゾーンが多すぎてせっかくの薫香がかき消された。
犬もよろこぶ鹿肉スペアリブ
鹿肉ブロックを購入した際に、犬用の、鹿スペアリブジャーキーという商品も同時に購入した。
食パンを焼く。思ってたよりも100倍くらい簡単だった
実家にホームベーカリー機があるが使われていない。こいつで食パンでも焼いてみよう。
取説を眺めて材料をそろえる:
あっ、これぜんぶ突っ込めば焼きまでやってくれるんです? 練られた生地を成型とかしなくていいんですか。
4時間ほど待ったら見事に食パンが生成された。なんなの、パン焼きでも趣味にしようと思ったのに、こんなに簡単にできるの。
手軽なのは分かったのでぼちぼち他のパンも試そうと思う。それにしても簡単に過ぎた。
あの日来たオーブンレンジの機能を僕達はまだ知らない。
家に割とよさげなオーブンレンジがある。あるのだが、いまいち使いこなせていない。
あたためだけにしか使われないのもかわいそうだ。誰だって生まれもった能力を発揮したいだろう。と感傷的になったので取説を引っ張り出して眺めてみた。無職なので暇なんです。
……ええ、オーブンレンジで揚げ物ができるの? 庫内で油を熱するのか? マジで? と思ったけど、よく読んだら、パン粉を付けた食材をオーブンで焼くだけだった。びっくりした。でもちょうどいい、折よく、冷凍の白身魚切り身が余っている。こいつでフライ(もどき)を作ってみよう。
「パン粉をオリーブオイルで煎れ」と取説にあるので従う。
あとは通常のフライと同じように小麦粉・卵・パン粉を付ける。
そうして、角皿に切り身を並べる。オーブンレンジを"26 エビフライ"に設定してゴーシュート。
焦げを払って食べてみる。焦げ臭さを差し引いて言うと、衣はサックリ…というよりカリッとしていてきちんとフライとなっている! 油で揚げてないぶん食感が軽い。それでも、油っぽさがなくて満足できない、ということはない。パン粉をオリーブオイルで煎ったのが効いている。「ただのパン粉焼きになっちゃった、やっぱり揚げ物は揚げないとね」という結論になると思っていた。いい意味で裏切られた。揚げ油を用意するのが面倒なときの代替策として十分にありだ。焼き時間を研究してまたやってみよう。
取説に掲載されているレシピ集を眺めると、こんなものも出来るの…!? と驚く品が数々ある。焼き芋・ハンバーグ・魚の照り焼き・ロールキャベツ・筑前煮・手作り豆腐・焼きそば・コーヒーゼリー etc。なんでもできるじゃないか……。オーブンレンジさん、きっちり活用していこう。
あと、取説って読んでみると発見があって楽しい。