【珍しいものを食う】広島産鹿肉のステーキと燻製
鹿肉のブロックを手に入れた
先日、広島の三次に位置するトレッタみよしという施設に遊びに行った。そのときに、現地で狩猟された鹿のモモ肉冷凍ブロック600gを購入した。
今日はこいつを調理していきたい。半分はステーキにして、半分は燻製にする。
下準備
冷凍ブロックなのでまずは解凍を行う。ネットの記事を参考にして、氷水を張ったボールで時間をかけて解凍する。
氷が融けたら追加して、と繰り返し、4時間ほどで概ね解凍された。パックから取り出して分割する。
薄く切った肉をステーキにして本日の晩飯として供する。塊と切れ端はいったん塩蔵して後日に燻製として処する。
鹿肉ステーキ
うえっへ、今日はステーキだ。しかし、モモブロックだと了解して買ったが、マジ赤身だな、脂肪分が見当たらない。
鹿の肉は淡泊で好みが分かれるらしい。トレッタみよしには冷凍の猪肉も売られていたが、鹿と比較すると、猪は豚に近く万人に愛される味だと言う。"山賊ダイアリー"を読んだから俺は詳しいんだ。
まあいい、猪はいつか食べたことがある。いつ食べたかも味も覚えてないけど。今日はこの鹿に集中しよう。
手順は、牛肉のステーキと同様だ。塩と胡椒を肉に振りかけ、薄切りのにんにくを低温で暖め、強火で肉の表面を焼いたのち、弱火で火を通していく。冷凍されてたから大丈夫とは思うけど寄生虫とか怖いのでがっちりウェルダンにする。ステーキを取り出したフライパンにバターを溶かして、醤油と赤ワインを加え、上手いことソースを作成する。よろしい。小さいバターを載せ、クレソンの葉を添えて、鹿肉のステーキ完成である。
さて食べよう。
総評すると、"すげー美味いわけでもないし、すげー不味いわけでもない" という評価に困る味だった。赤々しい肉だから、血やレバーの風味がするかなと思ったけど、それほどでもない。かすかにはする。脂肪分が薄いから添えたバターとの相性がいい。なん……だろうな……。嫌な風味というほどではないけど、野性味はある。牛とか豚とかとはちょっと違う臭みがある。種が違うんだからそりゃそうだが。。。
肉質は、思ってたよりずっと柔らかい。なんだろ、抵抗なく"バラける"という感じ。繊維質なのかな。少なくとも、顎が疲れるということは全くない。
いや、不味くはないんだ……。なんかこう、……微妙なんだ……。ぜひまた食べたい! という感じではないな……。
鹿肉燻製
ステーキはちょっと俺の好みではなかったかな……。相性ってあるよね。
続いては燻製だ。ここのレシピを借りた:
残りの半身にフォークを突きさしたのち、ジップロックにつめて、ソミュール液に漬ける。
これを4日間ほど冷蔵庫に安置した。日数は適当です。4日後、液から肉を取り出して、塩抜きのために水没させて1時間ほど待つ。ここで塩抜きが不十分だとかなりしょっぱくなってしまうとのこと。端を少し切って、レンジでガッと火を通して食べてみる。おお、いいじゃないか。黒コショウを強めに効かせたのがよかったか、いい感じのスパイシー感がある。キッチンペーパーで表面を拭いて、ラップせずにふたたび冷蔵庫に入れて乾かす。
そうして鹿肉はこうなった。ちょっと赤みが薄らいだ感じ。
さて燻していこう。塊の方を下段にセットし、切れ端の方を上段にセットする。焼いてる途中に肉汁がチップに垂れると肉に酸味が付いてよくないらしい(山賊ダイアリーより)。今回は無視した。
15分ほど燻したところで、切れ端とウインナ―を取り出す。塊肉の方は15分では火が通らない感じがしたので、さらに15分燻した。
そうして取り出しましたるはこちら:
もし火が通ってなかった場合は、薫香はもう付いているから、グリルとかトースターとかで熱を入れればいいらしい。今回はこれでよさそうだ。
粗熱が取れたら、さあ食べてみよう。
おお、いいぞ、俺はステーキよりもこっちの方が好きだ。薫香と香辛料の風味が、鹿の淡泊かつ若干の獣くささと合っている。……合っているのだが噛み続けていると、やはり鹿っぽさが勝ってくる。かすかな血感と、かすかな(あまりいい方向ではない)草っぽさ…? 珍味という感じだ。3,4枚いただいたらそれ以上はいいです、となった。けっして不味くはないんだ……。
もうちょいがっちり香辛料を効かせた方がよかったかも知れない。……と思ってレシピを見返したら、塩抜き後にニンニクと香辛料を塗りこむ工程を忘れていた。しまった……。
燻製セカンドチャレンジ
ちなみに、ついでに、6Pチーズ・ウインナー・厚切りベーコン・鮭の切り身も燻製にした。
- 6Pチーズは、前回 と同様に、安定の美味しさ。
- ウインナ―は、風味はよくなったものの、中身の美味さが勝ってそう強まらなかった。
- ベーコンよろしい! これはとても美味い。もとより3倍くらい美味しくなった。
- 鮭はちょっと切り身が厚すぎた。表面は確かに薫香が付いていて美味いが、中身は普通の焼き鮭になってしまった。ただの焼き鮭ゾーンが多すぎてせっかくの薫香がかき消された。
犬もよろこぶ鹿肉スペアリブ
鹿肉ブロックを購入した際に、犬用の、鹿スペアリブジャーキーという商品も同時に購入した。