5. 私とラム肉 - シャンクのトマト煮、チョップのロースト、ラックのロースト

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ボス戦

前回

32歳の誕生祭

去る2021/12/13、私は32歳となった。改めて考えてみると32年も生きてるのか……。実家暮らしの現無職という世間体からいったん目を逸らせば、めでたいことである。
というわけで、インターネット肉屋で買ったラム肉を調理して、めでたい日の晩餐とした。

ラムのシャンクのトマト煮

前々回 で部位解説したとおり、シャンクとはスネのことである。前脚のスネと後ろ脚のスネがあるが、後ろ脚にはふくらはぎにあたる肉がたっぷりついていて、こっちの方が食いでがある。

こちらが後ろ脚のスネ肉となります:

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大きいですね。重さとしては片方で約400g、高さとしては14cmくらいでした:

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↑ のような置き方をすると座りがいいのですが、実際には、

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こういう感じです。写真の上側の方にモモがくっついてたわけです。なお、シャンクよりも下(脚側)の、蹄などを含んだ不可食部位をknuckleと呼びます。

さて、シャンクはじっくり煮込む料理に向いている部位ですので、その方向でやっていきます。レシピはこちらを借りました:

kitchenofworld.com

ただし、レシピから見てもかなり薄味そうなので、コンソメキューブとか塩コショウとかを適宜に加えました。あと、なんとなく赤ワインとか入れた。

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左: シャンクに焼き目を付ける。右: 野菜を炒める。

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本当は鍋でやりたかったけど、この2本が入る鍋が実家にはなかった。

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トマ缶×2とローズマリーを加えてひたすら煮込む。

ときおり水をつぎ足しながら、3,4時間くらいで仕上がりました。

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そそりたつ骨。

家族4人で食べたのであんまり取り分がなかったのですが、やはり、食感としては繊維質だけど、しかしじっくり煮込んでいるためほろりと崩れる。また腱の部分なんかが溶けてぱさぱさした感じではない。トマトソースの濃さでラム味は薄めでしたが、十分おいしい料理でした。

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1本は、実家を出ている妹がケーキを持ってきてくれたので、土産として持たせました。

ニュージーランドで失敗した調理を今度は成功させることができて精神的にも満足しました。

ちなみに、残ったトマソは翌日の昼にスパゲッティと和えて食べました。

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ラムとローズマリーの香るいいスパゲティでした。

チョップのロースト

待望のチョップ。部位解説の通り、この肉は背肉(ロース)であり、この骨はあばら骨です。

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1本だいたい50gで、セールで1,490円だった。冷静に考えるとそう安くはない。

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オシャンに盛り付けてみたけど皿の実家感に負ける。

レシピはこちらを借りました:

www.sapporobeer.jp

なお、"ハーブミックス"については、お肉を買った際に"ラム・ラブ スパイス"という小袋が付属されていたのでそれを使いました。

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(小)って書いてあるけど1割くらいしか使わなかった。どう始末しよう。

レシピ通り、塩・胡椒とハーブミックスを振り、パン粉を載せて、オリーブオイルを垂らしました:

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そしてこれを魚焼きグリルで焼きました。ついでに、じゃがバターとプチトマトも焼いた:

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アルミホイルを使っているので魚焼きグリルもさほど汚れず、いい感じに焼き目も付いてくれました。

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念願であった、「チョップの骨を手で持って肉部分を食らう」という行為ができて私はとても満足です。10分ちょっと焼いたくらいでいい感じに火が入り、まったく硬くない柔らかな肉質でした。それに対してパン粉のさくっとした食感がなかなかイケていて、もう2,3本食べたかった。

ラックのロースト

個人的な大ボスです。これを扱ってみたかった、食べてみたかった。

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約750gでした。お値段は4,290円。いいんだ、体験はプライスレスなんだ。
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観察する。1枚目: おもてから見たラック。2枚目: 裏から見たラック。3枚目: 横から見たラック。

これを切り分けてしまえば上のチョップになるわけですが、やはり塊の肉というのはそれだけでテンションが上がります。

さて、こちらはオーブンレンジでローストします。レシピはこちらを借りました:

recipe.rakuten.co.jp

レシピ通り、オリーブオイルを塗って、塩・胡椒をして、ついでにハーブミックスをいくらか振り、そののち粒マスタードを塗って、みじん切りにしたニンニクを埋めました。余っても使い道がないのでローズマリーも載せておいた。

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レシピに従うと、220℃に予熱したオーブンで15分ってことでしたが、うちのオーブンレンジは非力なのか、追加で15分、計30分くらいでミディアムレアというとこに落ち着きました:

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焼かれよ。

焼かれた:

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左: 脂身部分が自然とのけ反った。右: oh, いい色。

けっこうたっぷりと粒マスタード塗ってニンニクも埋めたつもりでしたが、倍くらい載せてもよかった。というか、それらを塗った脂身部分が焼くと身と離れてしまって、実食の際に一緒に口にできなかったのはちょっとミス。でも、(ラム臭は薄めだったけど)肉としてはとても美味しかったです。チョップと同じで柔らかく上質な赤身でした。あと、アバラとアバラのあいだに包丁を入れて切り分けるとき、異様に興奮しました。気軽に買える値段ではないけど、これはいつかまた食べたいな……。

いったん満足した

ニュージーランドの頃と合わせて、ショルダー・ミドル・レッグのラム三大部位を食べることができました。ひとまず満足。しかし、やはり俺はラムが好きだなという認識が深まりました。

残念ながら、最初 にスーパーに出した嘆願書には反応がもらえないままですが、じわじわとラム肉は広まりつつあるような印象があるので、そのうち、身近に買える肉となってくれるだろう。なってくれ。