エコカイロと幼き心の驚愕

デイリーポータルZ が好きで、だいたい毎日、更新分を追っている。
やる気の出ない夜はバックナンバーをあさってつらつら読む。

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ところで、幼いころに不思議な体験をした。

ある晩、親父から、土産としてあるブツを手渡された。
厚めのパックの中にどろっとした透明な液体が入っている。謎の金属片も入っている。
手のひらに収まるくらいの大きさ。恐竜の形だったような。

繰り返し使えるカイロだと言う。
「湯で温めればしばらく温かくて、しかも何回でも使える」と。
まあ確かに、湯で温めればしばらく温かい。しかし金属片が謎。

カイロを湯に漬けては、そう長持ちするわけでもない温かさを楽しんでいたが、
ある日、このブツを揉み揉みしていたら、急に液体が固まり始めた。

ビビった。液体が白く固まっていく様子を恐怖とともに眺めた。
そのあとどうしたかは忘れた。ヘタなことをしたことを隠すべく、捨てたような気がする。

なんでもない日常において、液体がいきなり固まり始めるというのは明らかに常識はずれなことで,
俺は何か世界の裏側を見てしまったのではないかと真剣に思い悩んだ。

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そうしてこれである:

エコカイロを爆竹で反応させる
https://backnumber.dailyportalz.jp/2010/04/22/a/

なんだってんだ、それが正しい使い方だったのかよ。
液体が固まるに従い温まった、という記憶はない。
むしろ、この記事を読むまで、凍ったのだと思っていた。

親父が正しい使い方を知っていれば、間違いなく披露していただろうから、
彼もよく知らないままどこかから貰ってきたものだったのだろう。

この記事を読んで、からくりを理解した瞬間に大笑いしてしまった。