完全論破された思い出とその教訓
大学生の頃、友人Hの部屋で飲んでいた。
経緯は忘れたけど、
「卵はタンパク質が豊富な食材であると聞く。
タンパク質が多く含まれるのは、黄身か白身か」
という話になった。
私は、白身のはずだと主張した。
ボディビルダーの日常を紹介するテレビ番組で、
彼らが食べる食事のメニューが紹介されていた。
メニューの1つとして、5,6個分のゆで卵の白身が
含まれているのを思い出したからだ。
Hは、黄身のはずだと主張した。
タンパク質は生体を構成する主要な物質だ。
単なるクッション材に過ぎない白身に入っていても仕方ないだろう。
雛の元である黄身に含まれているはずだ。
Hの主張を聞いた瞬間に負けを認めた。
いま思うと、私の主張は間抜けに過ぎる。
この逸話は、以下の教訓をともなって今でも時折思い出す。
観察・直感から見出した"それっぽい"関係を重視してはいけない。
論理的・科学的な裏付けを求めよ。